図面を形成する大きな要因である公差も使いようによっては生産性を上げますが、反対に<がんじがらめ>に公差で縛り付けると作りづらくなります。 最近の改善活動に一環と思いますが、「公差解析」で品質、納期、価格改善を行うと言う話しが多く見かけます。 これも内容を良く見るとVA、VEと言う価値解析に繋がっています。
最近は機構がどんどん精度を要求されるようになり、工作機械もそれに沿って精度の高い加工が出来る様になってきました。
これは設計者の意向である「複雑な形状、寸法精度の高い物を生産性を高めて加工出来る様に致しましょう!」と言う工作機械メーカー側の答えだと思います。
しかし、これは見方を変えると加工が可能なのだから図面に書かれる形状、寸法精度を書きたい様にしてしまうだけで根本的な最適な生産性のある部品には仕上がっていないと思うのです。
寸法公差を最大限にして気持ちの良いのは設計者だけです。
これも単に装置、ユニットと言った物が設計者の思った通りに仕上がって行くであろうと言う錯覚の産物だと思います。
全ての物に対してどこにも逃げ場のない物を作る事は最適の選択ではない筈です。
一つの例がボイラです。ボイラにはその缶の中で設定圧力で出来る蒸気がありますが、間違って一定圧力以上になった場合にはダンパーもしくは安全弁により大気に蒸気を放出させてボイラ内の圧力が高くならない様な構造になっています。
これによりボイラの缶は安全を維持されると言う事ですね。
機械加工に於いても同様で全ての寸法に対して厳しすぎる公差を要求すると加工は可能であるが品質維持の観点から非常に不安定になり、不良品が多発する事になり、結果的には設計者の意図とする品質よりもコスト高の方が前面に出てしまい、誰にも認められない物になってしまいます。
寸法指示、要求公差と言う物は最新版の加工機械に合った書き方が出来るかどうかが品質、納期、価格を左右する事となります。
今、製造業の世界で言われている「公差解析」と言う言葉は私が書いた内容とは違う世界の事ですが、図面設計全体を考えて行くとその部品、機構が要求している最低限の機構を満足させる公差を構築する事が最も大事になる筈です。
最適生産性のある部品、機構を製造する為にも「公差解析」を今一度見直しして「価値解析」へと導く事が競争力のある機械を生む元となると思います。


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